こんにちは、元公務員のオウルです!
いつも当ブログをご覧いただき感謝しております。ありがとうございます!
予算要求は、公務員なら、必ずやる業務ですので、これから公務員になろうと考えている方はぜひ参考してください。
そもそも予算要求って?
自治体は、年間に決められた予算の範囲内で事業や政策を行います。これは民間企業も同じです。
予算要求を簡単に説明すると、来年度に向けて、この〇〇事業を行うのにいくらの予算が必要かを財政課に説明し、財政課に予算を組んでもらうことです。
簡単にざっくりとまとめましたが、結構面倒くさいです。
では、どのようにその「予算」を決めているのか、今回のテーマに取り上げたいと思います。
予算要求業務の大まかな流れ
予算要求の流れ①課内・部局内で調整
9月から10月の間に、来年度に向けてどれくらいの予算をかけて、何をするかを担当者レベルで準備し始めます。まずは各担当者が考えていることを課長がヒアリングし、課長が課の方針を決めます。担当の職員は予算要求書を作るために、複数の業者に見積書を出してもらったり、課内・部局への参考資料を作ります。
すんなりと課長に納得してもらえればいいのですが、なかなか納得してもらえなったら事業内容を見直したり、予算算出の根拠などをやり直さないといけません。
例:シニアに向けたパソコン教室をやりたい
講師は個人に依頼なのか、業者なのか(業者に依頼する場合は、複数の業者に見積書を出してもらう)
パソコン教室の場所はどこでやるのか。(市所有施設なら、無料で使える可能性があるので、それも含めてリサーチする。)
パソコン設置、撤去は誰がするのか。(それも含めて業者にお願いするのか)
テキストはどうするのか、集客はどのようにやるのか、定員は何人まで。。。
という風に考えながら、予算編成を組む必要があります。
課の方針が定まったら、今度は部局レベルでの調整が行われます。部長が各課の方針をヒアリングし、部としての方針をまとめます。
担当の職員は、予算要求書を作成します。
- 課内・部局内で来年度の事業などに関する調整・ミーティング
→何の事業でいくらくらい予算要求するか決める - 財政課に予算要求書を提出
- 財政課担当職員によるチェック、および事業担当者へのヒアリング
- 財政課担当職員が財政課長などの上司に説明
- 財政課長が首長(知事や市長)に説明
- 知事が承認すれば、年度末の議会へ
予算要求の流れ②財政課との調整
部局での方針がまとまったら、財政課に予算要求書を提出します。財政課担当職員は予算要求書をチェックし、気になった点や突っ込みどころはないかを探ります。
財政課担当者が事業の担当者に事業についてヒアリングを行い、財政課担当者が財政課長、部長へ説明します。
実はこのチェックやヒアリングが厳しいです。脇が甘かったら財政課担当者から、色々指摘されます。
費用対効果はどうなのか、その根拠はあるのか、要求金額は妥当なのか、自治体としての方針は合っているのかなどなど、指摘されます。
財政課は「出来るだけ予算を抑え、費用対効果が期待できる事業に予算をまわす」というスタンスだからです。
財政課からの指摘に応えられなかったら、予算額がカットされてしまうので、財政課担当者の指摘への対応は、優先順位を高くせざるを得ません。
これが、予算要求が大変な業務である理由の一つです。
後述しますが、財政課の担当者は財政課内での調整において、上からの厳しい突っ込みに対応しなければならないので、事業担当者に対して厳しく深堀りして、納得できる説明が求めます。
予算要求の流れ③財政課内で調整
事業担当者のヒアリングが終わり、財政課の予算担当者が納得したら、今度は財政課内での調整に入ります。
財政課の予算担当者が財政課の上司に対して、事業の担当者から説明してもらった内容を基に事業の予算が必要な理由を説明していきます。
なお、この説明の中で上からの突っ込みがあった場合には、再び事業の担当者がもろもろのヒアリングを受けることもあります。たまに同席を求められることがあります。
予算要求の流れ④財政課長が首長へ説明
財政課長あるいは財政部局の長が各事業の予算について承認したら、その予算案を首長に説明します。首長というのは、知事や市長を指します。
首長から指摘がなければ良いですが、突っ込みが入るとめっちゃ大変です。
「自分が考えている事業はこうだから、そのやり方にして欲しい」「もっと予算を上げろ」と首長がいうと、その通りにするしかありません。
公務員の組織は、首長を頂点としてトップダウン型の組織です。上の言うことは絶対的で逆らうことはできません。
首長に突っ込まれたら、大急ぎで予算の見直しをして、事業のやり方を変えて・・・などの作業はとても大変です。
ぶっちゃけ、首長が力を入れている事業は、特にシビアになってきます。首長の考えが実現可能か、確認が必要になります。反面、法律や条例で決められている事業(生活保護の給付など)は首長の意見ではどうにかならないので、すんなりと通ったりします。
首長の承認が降りれば、次のステップに進みます。
予算要求の流れ⑤議会の承認
最後は年度末の議会にて予算案を提出します。
大体、承認されます。よほどの問題でない限り。
予算編成の時期は忙しい
予算編成の時期は一年の中で一番忙しいです。
担当者は普段の業務に加えて、予算要求書や上への説明資料など作らないといけないし、財政課からのひっきりなしに指摘がきた時は説明が求められるので時間外勤務がよく発生します。
ただ、事業担当者は自分の担当している事業の説明が通れば、通常に戻りますが、財政課の担当者は自分が担当する部全体の予算を一人で見るので、忙しさのレベルが違います。
財政課の担当者は連日の深夜時間外勤務に加えて、土日も返上で働きます。財政課の係長クラスが3年〜4年勤めると家が買えちゃうとか。
予算要求業務のまとめ
- 課内調整→財政課ヒアリング→財政課内調整→首長の承認→議会承認
- 予算要求業務は、通常業務と平行に行うため、非常に忙しい
- 時間外勤務が発生しやすい
公務員になったら、いずれ担当する可能性が高い業務ですので、これから公務員になる方はぜひ参考にしてください。